北京五輪 セーリング競技 XXIX Olympiad Sailing Competition

刀折れ矢尽く 49er石橋/牧野メダルレースに届かず

08/08/16

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 メダルレースのボーダーライン上で厳しい戦いを続けてきた49er級の石橋顕/牧野幸雄(チーム・ビリーヴ)だったが、フリートレースの最終日の3レースを終え、10位のフランスにわずか4点及ばず12位に終わり、彼らのオリンピックは幕を閉じた。

この日、ハーバーを出て行く石橋/牧野の姿に気負いは全く感じられなかった。普段よりちょっと強めの10ノットの風の中、元気よく手を振ってレース海面へと向かっていった。
 そして、この日1本目となる第10レースでは、第1上マークを2位で回航。そして第3マークではトップのドイツをかわして1位で回航する。最終レグのダウンウィンドコースで逆サイドが伸び、6位にまで順位を落としてしまうが、ドラマの筋書きは完全に彼らの思惑どおりに進んでいくように見えた。
 ところが続く第11レース、スタートは悪くなかったものの最初のアップウィンドレグで風が反対側にシフト、第1上マークを14位と出遅れてしまう。結局そのレースで挽回することはできず、フィニッシュ順位を上げることはできなかった。

この時点で完全に徳俵に足が掛かった。もう後がない。最後の望みをかけた第12レースで、石橋/牧野は再び第1上マークを3位という順位で回航する。この痺れるような緊張感のなか、彼らは持てる力を余すことなく、否、持てる力の恐らく数倍のパフォーマンスを見せて、この大一番に弾け飛んだ。
 一方、同じくメダルレースのボーダーラインで争うイギリス、ブラジル、フランスあたりはプレッシャーからか全く自分の走りができず、このシリーズ最悪の順位をさまよっている。

メダルレース出場を目指し最後の戦いの舞台へ笑顔で向かう石橋/牧野
   
レース海面でのコーチはシドニー五輪に49er級で出場した佐々木共之コーチが務める

オリンピック本番に入っても、まったく自分たちのペースを乱すことのなかった石橋/牧野

  牧野の鍛え上げられた二の腕がスピンシートを引く。この勇姿も見納めかと思うと残念でならない

 

迷走するライバルを尻目に、石橋/牧野は最終マークをなんと2番手で回航。勝利の女神が、この純情な博多っ子に微笑みかけたかに見えた。ところが、最終レグで再び順位を落としてしまい5位フィニッシュ。上位陣は大崩れした最終レースをカットレースとしたため、石橋/牧野は天国と地獄のボーダーラインにあと4点及ばず、メダルレース出場はかなわなかった。レース後、上マーク回航時に下マークが設置されていなかったことについてレース委員会に対し救済の要求を出したが(同様の要求をイギリスなど3チームが提出していた)、これも却下された。まさに刀折れ矢尽きたと表現すべき壮絶な最終日の戦いぶりだった。

予定どおりあと3レース行われていたなら……、そしてカットレースが2つに増えていたなら……、否よそう、彼らが死力を尽くして戦った13レースの価値は、メダルレースに4点差及ばなかったという無念のピリオドを含んで完結したのだから。あと1レース、この誇るべきチームの勇姿を見ることができないのは甚だ残念ではあるが。

 

 

【ISAF公式webサイト】
>>The Official Website of the ISAF

【北京五輪公式webサイト】
>>The Official Website of the Beijing 2008 Olympic Games

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