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<Claris Forte>巡航日記2015 今年も“素敵な出会い、新しい発見の旅”が始まった

写真・文 中野誠・美千穂

■今回巡行した島と港(地名をクリックして地図データをご参照ください)
新西宮ヨットハーバー頭島牛窓マリーナ

第七回 2015年4月4日、今年の回遊がスタートした

4月5日

 週末、雨の予報が奇跡的に晴れて、各地で花見も賑わった模様。予定より少し遅れて朝8時に西宮を出港。明石海峡大橋の下を転流ぎりぎりに通過して、目指すは日生沖にある頭島。出港して6時間程で的形、木場の沖を通過しながら、“この辺りは結構近いな!”なんて感じるようになったのは、ここ数年で感覚が麻痺したからか。
 その後も、切り崩された家島諸島を横目に見ながら夕方18時前に無事頭島に到着。
 ここには、以前にもご紹介した隠れ家的存在の施設(VillaReborn)が出来上がりつつある。つまり、琵琶湖にヨットを置いていたあるオーナーが、この素敵な場所を見つけて、今年のGWオープンを目指して、会員制倶楽部(リゾート)を作ろうとしている場所なのだ。
 半島の先はドン深になっていて、そこには浮き桟橋(筏)があり、直接係留出来る至便さで、建物のベランダからは瀬戸内海がほぼ300度のパノラマビュー…日の出から日の入りまで、何も遮るものがない素晴らしい景観が楽しめる。オープン前で、まだあちこち工事中だったが、素敵な景色を堪能した。その後、海外からボランティアで工事のお手伝いをしている外人さんたちと一緒に楽しい食事をして、完成前の部屋に簡易ベッドまで用意してもらったところまではよかったのだが…
 天気予報を見ると夜中の風向がどうも怪しい。そこで、船が気になるので家内と船中泊することに。案の定、夜中になると結構揺れるし不安だったので、夜中の2時頃にいったん起きて舫いを調整し直して再度休む。4時頃になって、さらに大きく揺れだしたので外に出て見ると、なんと、係留していた桟橋(筏)が岩場に打ちつけられている。慌てて家内と協力して舫いを外し、そこからなんとか脱出!真っ暗な雨の中、暗礁を避けながらGPSを頼りに走り、明るくなってきた7時頃になって無事に牛窓マリーナに到着した。

 雨の中、夜中の回航にはパッドのGPS、ハードドジャー、今年取り付けた手動のワイパー、オートパイロットと無線コントロールが大活躍、牛窓に着く直前までハードドジャーの中から操船出来たから便利だ。予定より早く着いたので、計器と連動してなかったGPSの再設定やパンクしたままの折り畳み自転車を修理するなど、予想外に仕事がはかどり来週はのんびり出来そうな気配だ。

明石海峡大橋手前の灯台がとても綺麗に見えた。ひょっとしたら綺麗に塗り直したのかな?

左側の家島諸島の男鹿島、どうやってこんな風に削れるのか不思議

 日生沖にある頭島のVillaReborn。ドン深なのでこんな風にヨットが付けられる。ここで、すでに水深5m位か。上に見える家にベッドを用意してもらい、愛艇を眺めながら、月蝕を楽しみのんびりくつろぐ予定が…
 じつは、僕のお友達の若槻さんという方(昔、雄琴マリーナに船を置いていたオーナー)が、この岬の先端部分の建物2軒をリフォームして会員制にしてのんびりくつろげる場所を作ろうともっか改装中。
 今年の夏にはほぼ完成するのでは!写真の建物の右奥にもう一軒建っていてそこのベランダからの景観が素晴らしく、完成すれば3組15~20名くらいの宿泊も可能とのこと。

いろいろあったけど、無事に着いた牛窓ヨットハーバーの喫茶店でくつろぐ

●メモ
牛窓ヨットハーバー泊地情報
・係留場所:ビジターバース20隻。陸上保管63隻、海上保管126隻
・係留料:各種あり。要問合せ。
・給油給水:あり。他にクラブハウス、宿泊・研修棟など。
・食糧:--
・風呂:シャワー

編集部注:泊地情報はあくまでも参考データです。詳しくは各艇でご確認願います。
また、泊地情報をより正確なデータとするために、泊地に関する追加の情報等あればぜひ編集部までお寄せください。